フィーブル藩国の吏族は、猫や、猫耳&尻尾のある可愛い猫人だったりする。
種族間の垣根が全然ないフィーブル藩国では、やる気さえあれば、のんびりしてそうな猫でも、可愛らしい猫人でも、フィーブル藩国の証である水色の布を身に巻いて、ちゃんとした吏族になれるのだ。
この猫吏族は、まだまだ知識や経験が不足しているのか、いつも忙しそうに仕事をしている。
自由かつ気ままな猫族には珍しい姿かも知れないが、しかしまあ、優雅な造りの政庁の中を、猫吏族が頑張って走り回って仕事している姿は、それだけで見ている者を大変に微笑ましい気分にさせてくれる。
さらに、フィーブル藩国の吏族は砂避け帽子や前掛けの色によって仕事の担当を分けているので、頑張って仕事している猫吏族のみんなが忙しそうに政庁の中を走り回ると、色鮮やかな彼らが通路を行ったり来たりするので、政庁が賑やかな雰囲気になったように感じられて、なんとも面白い。
そんな猫吏族だが、いざとなれば白兵戦闘や、夜目を利かせた夜間戦闘もこなし、オペレーターや複座機体のコパイロットにもなったりして、立派な猫士としての活躍をすることも出来る。ただ可愛いだけではないのだ。
体格とか筋力が全然さっぱりなのが白兵戦闘員として致命的であっても、それでも彼らは彼らなりにフィーブル藩国のために戦うことだろう。特にサポート面、オペレーターや複座機体でのコパイロットとしての彼らは、戦うフィーブル藩国民達の能力がフルに発揮できるように厳しく訓練されている。どちらかというとのんびりした雰囲気の猫吏族が、このサポート面に関してはひたすら真剣に訓練しているあたりに、彼らのフィーブル藩国を愛する心の、その誇りを垣間見ることが出来るはずである。
そうして人と猫が手を取り合って戦う時こそ、フィーブル藩国の真価を、世界の歴史が知る時になるかも知れない。
そんなわけで、この猫吏族の職業はフィーブル藩国の猫族達の中ではスター的な人気を誇る職業であり、そして今日も、猫吏族は忙しそうに政庁を走り回るのであった。
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